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-島歩き- 小豆島おもしろ草子

西の瀧「龍水寺」

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西の瀧「龍水寺」 国道436号線を土庄から池田方面へと向かっていると、山中の崖に赤い建物が建っているのが目に入る。小豆島霊場八十八ケ所「四十二番札所 龍水寺」である。 現在、この寺は「三十三番札所 長勝寺」奥の院となっているが、歴史はこちらの方が古いのではないだろうか。 岩肌に建てられた本堂に入ると、左側に奥へと進む洞窟がある。伝説によると、村人に害を及ぼす2匹の龍を弘法大師が密教の秘術で岩壷に閉じ込めたという。岩窟に湧く水は、その龍の涙と言われ、大師の加持水として万病に効くとされている。 この龍水寺にあった梵鐘は建治元年(1275)の刻印があり、国の重要文化財に指定されている。 また、洞窟の中にあった宝篋印塔は、建武5年(1338)と刻まれており、南北朝時代の様式をよく表していることから国の重要美術品に認定されている。

小豆島の山岳霊場は、修験道と関わりがあると思われる。 この龍水寺のすぐ右側の山中に、盛り上がった岩山があり、その崖の中腹に熊野権現が祀られていることから、龍水寺も熊野権現と何らかの関わりがあったのではないだろうか。 承久の乱のころから南北朝時代まで、小豆島池田郷は須佐美氏という一族が勢力を持っており、この一族は紀州から移り住んだと思われる。 紀州の周参見には、周参見王子神社があり、元は若一(にゃくいち)王子権現社であったという。 若一王子の本地仏は十一面観音。龍水寺のご本尊も十一面観音であり、妙に符号する。

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紅雲亭 一葉
プロレタリア文学作家の血を引く佃煮屋さん。
読む人をして声を出して笑わせしめる天賦の文筆力を授かる。 その文章に根強いファンが増えるはず。

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