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岡山港からの船が満員だった。
大きな船なのに、相席になるほど。
こんなに混んだ船に乗るのは、はじめて。
私の後ろに座ったおばあちゃんの飴のハッカの香り。
うきうきとこぼれる夏休みの匂い。
みんな遊びに行くのだ。
私はこれから仕事に行く。
私は港に降り立つとき、帰ってきたなと思う。
岡山であろうと、土庄であろうと。

待ちに待った、休館日。
宿の仲間と瀬戸ビーチ。
今日は心置きなく、飛び込もう。
貝や魚を探したり、西瓜を割ろう。
これから一年は企画室に缶詰だから、
今年はしっかり肌を焼くことにする。
白いままだと、頭でっかちになっちゃう。
夕食は手巻き寿司にしよう。
マルナカにお財布投げてカゴの中は大漁。
仕事も休みも、することが変わらない幸せ。
料理や配膳が本職の、食いしん坊ばかり。

少しづつ早起きを試している。
来年のことを思うと、眠れないから。
夜明けの内海湾に、漁船が出ていく。
寝起きの烏が、弁天島へ飛んでいく。
宿が寝静まるのを、毎日見届けるばかりで、
島が目覚める寸前の、こんな青い空気を、
今まで知らずに寝過ごしていたなんて。
毎日違っている景色や刻々と変化する表情。
島に暮らしてこその、出会いや発見や驚きを、
簡単には口に出来ない、でも確かにある。
退屈な退屈な退屈な毎日に紛れている、
ささやかなささやかなささやかな一瞬間。
今日はおばあちゃんの誕生日。
リニューアルオープンまで、あと一年。
きっと、鬼が笑う間もなく。

料理長と神馬草をとりに、海に。
という名目でまた、瀬戸ビーチ。
きらめく水面、眩しい日差し。
我慢できずに、足だけ入水。
らしからぬいでたちの料理長と、
砂にまみれた企画接客係。
新しい歓びを生み出す役目がある以上、
楽しむことにかけては、お客さん以上に。
仕事と遊びが結びつくこの環境に、感謝。
帰りしなの醤油蔵通りに、何かのロケ班。
パラソルの下の美しい女性は、京香さん。
この海を見ただろうか。

ここだけの話ですが、企画室の設営を進行中。
一人ぼっちの企画部に、専用ルームとマイデスク。
宿の新しい企みを育む、手づくりの秘密基地。
あるじと一緒に片付け、掃除、
巻尺片手に新聞並べては、わくわくと思案中。
ここだけの話ですが、来夏リニューアルオープン。

七夕の願いは200も集った。
その一つ一つのささやかな想いが、
さやさやかさかさ重い笹。
あるじと海に。
今日も穏やかな、瀬戸ビーチ。
砂浜に、海月と貝殻。
海の家が開店の準備をしていた。
宿の一年は七月に始まる。
次の一年も、どうか良い年に。

畑の朝顔、健気に咲いた。
料理長が、夏のあしらいに植えたものの、
夕方にはしぼんでしまうのに。
早起きスタッフのささやかな楽しみ。
さぁ、今日もきっと暑い熱い一日。
おはようございます。

帰国のあるじから聞く、異国の話。
一度は訪れたい、憧れの国。
昨日の晩、流れ星を見た。
道端に寝そべって、五つくらい見た。
手を伸ばせ、願えば叶うことだらけ。