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小豆島おもしろ草子


~エピローグ~

2009年02月13日

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~エピローグ~

この小豆島にある神社を結ぶ奇妙なラインに気がついてから、はや2年半が過ぎた。
このブログの展開と共に調査をしてきたのだが、その間にさまざまな情報が寄せられた。
ブログには載せなかったが、例えば富岡八幡神社を中心に半径3.6kmの円を書くと、池田亀山八幡宮・肥土山離宮八幡・伊喜末八幡神社・大木戸八幡神社がライン上に乗る等・・。

小豆島にこれだけ多くの神社が点在すると、地図をプロットすれば何らかのラインが出来る。
もちろんこれは偶然の産物であり、そこに神社を建てた意図はないのかもしれない。
ただ、東経134度19分ラインのように、先に古戦場があり「そこに後から神社が作られた」場合などは、歴史を知る上で貴重な遺産である。

我々が日々の生活の中で、神社にお参りをする機会はそう多くはない。特に宮司さんがいない、小さな「村の鎮守様」などは、目にとまることもないだろう。
しかしそこには「祀るための何らかの理由」があり、その理由は忘れられても、何百年の間受け継がれてきたものである。
なぜ「そこ」に祀られているのか、その祭神は「誰」なのか、それを知ることが故郷の歴史を学ぶ上で大切なことだと私は思う。

~最後に、読んで下さった皆様へ~
多くの方に感想を頂き、またわざわざ私を訪ねて来て頂いた方々に、グダグダのままこの章を終えることをとても申し訳なく、残念に思います。
このブログを書くために、今まで行ったこともなかった神社や山中の祠や磐座などを巡り、さまざまな発見がありました。今後も引き続き、小出しになりますが、そのレポートを書きたいと思います。


小豆島結界物語  ~終~


結末~時代へ

2009年02月10日

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結末~時代へ

「皆さん!大丈夫ですか!!」
ようやく揺れが収まり、たくろう氏が叫んだ。

「いててて・・・。それにしても凄い地震でしたね。」
紫蘭さんが腕を押えながら答えた。
「大丈夫ですか?」
「ええ、ちょっと机にぶつけただけです。」
「いやあ、こんな揺れは阪神大震災以来ですね。」
「怖かった・・」
机の下に潜っていたメンバーはお互いに無事を確認しあいながら、口々に安堵の言葉を漏らした。

「あれ?一葉さんは?」
「一葉さんが・・・消えた?」

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「殿!殿!!」
林の中の小道を、鎧兜に身を包んだ武者がこちらに駆けてくる。
「細川の軍勢が讃岐を出たようです!」
「来たか。狼煙を上げて、熊野水軍に伝えよ。」
彼方の海を見ながら、私はそう答えた。

「来ましたな・・信胤様。なあに、細川の腰抜け共なんぞ返り討ちにしてくれますわい。」
私の隣で年配の老武者が言った。
「十郎兵衛。この戦、絶対に負けるわけにはいかん。この小豆島に来て7年。ようやく見つけ出した本物の三種の神器を、なんとしても後醍醐天皇に届けるのだ。」
「信胤様がこの地に来られて、はや7年になりますか。それにしても平家の落人がまさかこの地に三種の神器を隠していようとは、思いもよりませんでしたわい。」
「安徳天皇とともに海に沈んだ神器がいつの間にか引き上げられた、という話を真に受けていたのか?」
「もちろん。信胤様以外の誰もがそう信じていたでしょうな。」
「ふっ。北朝の光明天皇の手にあるのは偽者じゃ。平家はいつの日かの復興をもくろんで、この島の3ケ所に古墳としてそれぞれを隠し、目印のために八幡大菩薩を祀る神社を建てた。伊勢の神宮と、この国の西の端の海神神社の線上にな。」
「平家の落人も、なかなかの知恵者ですな。もっとも、それを見破った信胤様の方が一枚上手でございますが。はっはっは」
「十郎兵衛。この三種の神器をもって後醍醐天皇を正統な帝とし、わしは武家の頭領である征夷大将軍となる。そうなればこの国は思いのままよ。」
「御意。」

私の目の前に広がる穏やかな瀬戸の海に、戦乱の嵐が吹き荒れようとしていた。

~小豆島結界物語~終~


全ての謎を解く その7

2009年02月09日

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全ての謎を解く その7

「皆さん、三種の神器というのをご存知ですか?」
「鏡、剣、勾玉のことですね?」
紫蘭さんは何を言い出すのか、という顔で答えた。

「そうです。八咫鏡、天叢雲剣、八尺瓊勾玉のことです。八咫鏡はニニギノミコトが天孫降臨する際、この鏡をアマテラスだと思って祀るようにと手渡されたものです。天叢雲剣は別名草薙剣とも言われ、スサノオがヤマタノオロチを退治した時に、オロチの尻尾から出てきた剣です。」
「つまり、八咫鏡はアマテラスであり、天叢雲剣はスサノオということですか?」
「そうです。」
「では、残るひとつの八尺瓊勾玉は?」
「八尺瓊勾玉に関しては、天の岩戸隠れの時に玉祖命が作り天孫降臨の際にニニギノミコトに持たせたとありますが・・・・。」
「・・・が?」
「私は、八尺瓊勾玉は月読命(ツクヨミ)に関係があるのではないかと思うんです。」
「なぜ?」
「鏡=太陽=アマテラスであり、玉=月=ツクヨミではないかと思います。それであれば、三貴神(子)が三種の神器にそれぞれ当てはまるのです。」

「たしか、三種の神器は日本の正統な帝の証として、皇位継承の際に代々伝えられてきたものですね。」
サニーさんの問いに、私は一呼吸置いて答えた。

「その通りです。帝は三種の神器、つまり三貴神の力を受け継ぐことにより、畏敬の神格を得たのではないでしょうか。現在では、鏡は伊勢神宮に、剣は熱田神宮に、勾玉は御所にあるとされています。」
「それぞれ別の所にあるのですか?」
「ええ。この三種の神器をめぐって過去にさまざまな事件が起きているのです。」
「・・・・・事件?ですか?」
「最も大きな事件は、平家滅亡の際に平家に連れられていた当時8歳の安徳天皇が、祖母に抱きかかえられ海に飛び込み、三種の神器ともども海に沈んだとされている事件です。」
「海の底に沈んでしまったのですか?」
「ええ。ところが誰かの手により引き上げられ・・」

そこまで話た時、ドーン!という耳を劈く音とともに、大きな横揺れが起こった。

「地震だ!!!」
誰かが叫んだ。部屋の中は怒号と悲鳴が入り混じり騒然となった。
私は机にしがみ付き、なんとか立っていたが、次の大きな縦揺れで吹き飛ばされ、壁に打ち付けられて気を失った。

以下次号

全ての謎を解く その6

2009年02月06日

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全ての謎を解く その6

「一葉さん。このラインにスサノオがなにやら関係しているようだ、という事はわかりましたが、東に到達するのは伊勢神宮でしたよね?」
「ええ。伊勢神宮、皇大神宮とも呼ばれる天照大御神を主祭神とする、神社本庁の本宗です。」
「西はスサノオ、東はアマテラスということですか。」
「ええ。で、この34度28分が到達する所は、伊勢神宮の中でも『月読宮』なんです。」
「月読というのは、いったい何ですか?」

たくろう氏が申し訳なさそうに尋ねた。

「イザナギが黄泉の国から帰ってきて禊をした時に、左目から生まれたのがアマテラス、右目から生まれたのが月読、鼻から生まれたのがスサノオで、この3人が三貴神と言われる重要な神様とされています。」
「アマテラスとスサノオはよく聞く名前ですが、月読というのはあまり聞かないですね。」
「ええ。神話でもアマテラスやスサノオが登場する話はたくさんあるのですが、月読のエピソードは記紀の中にほとんど出てきません。」
「三貴神の一人でありながら、それほど重要ではないという位置づけですか?」
「いえ、決してそうではないのです。」

以下次号